ヤシロのペット供養TOPペット終活事情【体験談】しっかりと“別れ”を受け入れることで、心の整理ができました

【体験談】しっかりと“別れ”を受け入れることで、心の整理ができました

2024.11.11
【体験談】しっかりと“別れ”を受け入れることで、心の整理ができました

柔らかくしなやかな身体と、静かな存在感で、家族の一員として寄り添ってくれる“猫”。

 

16年間一緒に過ごした愛猫が、ある日お庭で静かに息を引き取っていたという S さんに、そのお別れに対してどのように心の整理をつけたのか、お話を伺いました。

愛猫との幸せな日々

愛猫との幸せな日々

小学生だった息子が「どうしても、猫を飼いたい!」と言い出したのがきっかけでした。
周囲に相談すると、ペットショップで買う以外に「保護猫」という飼い主がおらず保護されている猫たちがいることを知り、家族で譲渡会に行ってみました。
小さな子猫から成猫まで、年齢も性別も種類も性格も違ういろいろな猫たちがいた中で、息子がどうしても気になったのは、ちょっぴりふくよかで、白毛の部分の光沢が美しいグレー系のキジ白の女の子でした。

 

推定2歳くらいで、すでに大きくなっていたその子を引き取って18歳まで、約16年間一緒に暮らした日々は私たち家族にとって「幸せの積み重ね」でした。
学校から家に帰る息子を毎日「ニャ~」と迎え、静かに寄り添ってくれた愛猫は、まさに家族でした。なにか教えたわけでもないのに、私たちの気持ちを察するのが得意で、本当に頭が良くて優しい子でした。

その存在は私たちの生活の一部であり、家族にとってかけがえのない日常の支えとなっていました。

12歳を越えて、年老いてきて

愛猫が12歳を越えた頃から、徐々に老化の兆候が見られるようになりました。かつてのように夜中に家の中を駆け回ることは減り、体力が少しずつ衰え、静かに過ごす時間が増えていきました。

 

一緒に過ごせる時間が短くなっている・・・
そんな不安が心に芽生えるにつれ、彼女が穏やかな老後を過ごせるよう、健康管理にはさらに気を配りました。今振り返るとあの日々は、愛猫との絆をより深める時間であり、より愛情を注ぐ大切な時期だった、としみじみと感じます。

ある朝、姿が見えなくて・・・

ある日の朝、愛猫の姿が見当たりませんでした。普段は朝の挨拶をしにお布団まで来てくれるのに、家の中を隅々まで探してもその日はどこにもいません。遠くへ勝手に行く子ではなかったので、本当に不思議でした。

 

「どこへ行ったのだろう?まさか・・・」
庭へ出ると、木の陰で静かに横たわっている愛猫を見つけました。16年もの間、寄り添ってくれた彼女が、その生涯を閉じたことを認めざるを得ない瞬間でした。

 

「最期を見届けられなかった・・・」寂しさが込み上げてきましたが、普段は外に出ない彼女が、庭に出てひとり静かに旅立ったのだと思うと、不思議と落ち着いた気持ちになりました。

家族葬ができて個別火葬ができるところ

家族が学校や会社から帰ってきて、それぞれに驚きと悲しさに耐えきれない状況でしたが、相談をして「一緒に過ごした家族だからこそ最善を尽くして見送ろう」ということになりました。人の葬儀と同じように家族だけで送り出せる“家族葬”と、合同火葬ではなくうちの子だけを火葬する“個別火葬”ができるところを、ネット検索して探しました。

 

そうして見つけたのがヤシロペットセレモニーでした。ヤシロさんのことはCMや看板で知っていたのですが、ペット供養の施設があることは知りませんでした。個室でペット家族葬をした後、そのまま個別火葬をしてもらえることがわかり、ネットで予約をしました。

お別れの時、出てきた言葉は「ありがとう」

当日、車で現地へ着くと、自然に囲まれた広々とした霊園の中に、可愛くてきれいなペットセレモニーホールがありました。

 

個室に案内され、家族だけで静かに愛猫とのお別れの時間を過ごすことができました。棺の代わりの可愛いカゴには、愛猫が好きだった食べ物やたくさんのお花を飾りました。彼女との思い出話をしている中で、不思議とそれぞれの口から最後に出てきたのは「うちの子になってくれてありがとう」という感謝の言葉でした。

個別火葬のあと、家族の手で収骨

個別火葬後は、自分たちの手で収骨をさせてもらえました。愛猫の遺骨を手に取ったその時は、これで本当に最期のお別れなんだと実感して、また涙があふれてきました。

 

でもこの時間があったからこそ、愛猫がどんな形であれずっとそばにいるという気持ちを持つことができました。収骨の時間は、愛猫との絆が心の中に永遠に続くと感じられる大切な儀式になりました。

葬儀を終えて、いま

葬儀を終えて、いま

家族みんなで静かに見送り、感謝を言葉にしたことで、少しずつ心が和らいでいくのを感じました。葬儀の場があったからこそ、しっかりとお別れを受けとめられ、心の整理ができたのだと思います。

愛猫が残してくれたものを心に刻む時間を持てたこと、彼女と過ごした日々に心からの感謝を伝えられたことで、「しっかり見送る」ことができたと安堵することにつながり、悲しみを和らげる大きな一助になったと感じています。

 

家族を失った悲しみと淋しさは消えることはありませんが、心を込めてしっかり見送ることできたから後悔はなく、愛しい思い出を胸に、前を向いて暮らしていられるのだと、はっきりと感じています。

ペット葬儀は残された家族のためでもある

今回のインタビューを通じて、16年間共に生きた愛猫との別れが、飼い主さんにどれほど大きな喪失感を与えるかが伝わってきました。
ペットの葬儀や火葬は、単に別れの場を提供するものではなく、飼い主が心を整理し、感謝を形にできる大切な儀式です。

 

ペットとの別れをしっかりと見送り、感謝の思いを伝えることで、飼い主が前を向くための支えとなることを改めて感じました。愛猫が与えてくれた大切な日々と、別れの儀式が、これからの人生に穏やかな力を与えてくれることを切に願います。

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