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ハムスターが弱っているときのサインと、病気予防の基本

2024.06.24
ハムスターが弱っているときのサインと、病気予防の基本

ハムスターは小さな体と可愛らしい仕草で人気のペットですが、その小ささゆえに、少しの異変が命取りになることがあります。ストレスの影響を受けやすく、不調を隠す習性があるため、弱っているときのサインにいち早く気づき、適切に対応することが重要です。
サインは不調の原因によって異なりますが、さまざまな病気を予防する方法は基本的に同じです。

 

ハムスターが弱っているときにはどのようなサインを出すのか、そしてどの病気にも共通する基本的な予防方法を確認しておきましょう。

弱っているときのサイン

ハムスターが弱っているときには、さまざまな変化や症状が表れます。
代表的なサインを知っておき、見逃さないようにしましょう。

・食欲不振

ハムスターといえば、食べ物を頬袋いっぱいに詰め込む姿が愛らしいですよね。
食事の時間になると積極的に食べ物を探して一心不乱にえさを食べ、食べきれない時には頬袋に入れて巣箱に持ち帰る様子を思い浮かべる方も多いでしょう。
ハムスターは小さいわりに代謝が活発で、エネルギーをたくさん消費するため食欲旺盛で、食欲が低下することは稀です。そのため、普段食べているえさを食べなくなったり、水を飲まなくなったりする場合は病気のサインである可能性が高いです。

 

歯が伸びすぎていたり、変な方向に伸びていたり、欠けて噛み合わせが悪くなると、食べることが苦痛になり、食欲不振に陥ります。歯に異常が見られる場合は、病院で定期的にカットするなどのメンテナンスが必要です。
ハムスターの切歯(前歯)は一生伸び続けるため、予防のためにもペレットなどの硬いフードを食べさせて、歯を適度に削ることができるようにしてあげましょう。
他にも頬袋に炎症が起きて、食欲が低下しているケースや、細菌やウイルス感染によって胃腸の働きが悪くなっているケース、おなかの中に出来た腫瘍が原因となっているケースもあります。

 

また加齢によって食事量が減っている可能性もあります。運動量が減って、若いときよりおなかが減らなくなっていたり、歯が弱って硬いものが食べにくくなっていたりします。
2歳を過ぎた頃からは、好きな食べ物を多めに与えたり、柔らかめの餌に変えてあげたりと、工夫をすると良いでしょう。

 

体が小さいハムスターは、たった1日食べられないだけでも命に関わることがあります。前日までたくさん食べていたのに、突然食べてくれなくなるといったこともあります。
えさを食べない、水を飲まない以外にも、えさが減っていなかったり、フンの量がいつもより少なかったりする場合は、食欲が落ちていることが考えられるため、十分に注意しましょう。

 

《考えられる病気》
不正咬合頬袋の炎症(頬袋脱)胃腸炎腫瘍 など

・活動量の低下

・活動量の低下

ハムスターは夜行性のため、日中は比較的静かに過ごし、夜になるとまわし車で走ったり、ケージ内を探検したりと、好奇心旺盛でとても活発に動き回る傾向があります。
しかし若いハムスターが夜になってもいつものように動き出さず、時間帯を問わず寝て過ごしているような場合は、弱っているサインだと考えられます。ケージの隅や巣箱の中でじっとしている、ぐったりしている様子が見られる場合も同様です。
ハムスターには不調を隠す習性があるため、ひと目見て元気がないと分かるようなときにはすでに症状が進行している場合もあります。早めにかかりつけ医を受診しましょう。

 

加齢によって活動量が減ったり、足腰が弱って転んだりつまづいたりすることが増えている場合は、寿命が近いと考えられます。
床材を増やしてケージ内の段差をなくしたり、給水機やエサ入れの高さを調整したり、まわし車を使っていない場合はケガ防止のために撤去しても良いでしょう。

 

《考えられる病気》
風邪・肺炎消化器系の異常内臓疾患腫瘍低体温症 など

・排泄物の異常

排泄物に異常がみられる場合は、消化器官や泌尿器に炎症を起こしていることが考えられます。

 

<おしっこの異常>
ハムスターのおしっこは通常、薄い黄色をしています。
おしっこでカルシウムを排泄するため、白っぽく濁っている場合は問題ありませんが、おしっこの色がピンクやオレンジになったり、血が混じったりする場合(血尿)は病気のサインです。他にも頻尿や、一度にするおしっこの量が増えて水を飲む量が明らかに増えるといったサインが現れることもあります。
またハムスターのおしっこは元々臭いが強いため、多少の臭いがあっても問題ありませんが、臭いがきつくなったり、普段と違ったりする場合も要注意です。

 

尿路や膀胱に結石ができてしまうと、おしっこの量が減ったり、色や濃度が異常になったり、おなかを触ると痛がったりします。おしっこが出ていない場合は命にかかわる可能性もあるため、すぐにかかりつけ医に診てもらいましょう。

 

なお、ハムスターは歩くときにおなかが地面に接するため、尿道から細菌が入りやすくなっています。また加齢とともに膀胱炎にかかりやすくなるといわれています。

 

《考えられる病気》
尿路感染症膀胱炎尿路結石糖尿病腎臓病子宮蓄膿症 など

 

<フンの異常>
ハムスターのフンは通常、乾燥してコロコロとした丸または楕円形で、色は一般的に茶色や黒色が多いですが、食事内容によって若干異なることがあります。
普段のフンよりも水分が多く、形が崩れていたり、お尻のあたりが汚れていたりする場合は下痢をしている可能性があります。フンが明るい赤色や緑色だったり、非常に柔らかかったり、粘り気のある液状を示す場合は、消化器系の問題や感染症が考えられます。下痢の場合は、ほとんど形がないため分かりやすいですが、軟便の場合は気付かないこともあるため、注意しましょう。
ハムスターの下痢は命にかかわることもあるため、早期に治療を始めることが重要です。

 

下痢の原因には、細菌やウイルス、寄生虫などに感染していることが考えられます。たとえばサルモネラやエンテロウイルス、寄生虫の感染によって消化器系に炎症や異常を引き起こし、下痢になります。

 

また急激な食事の変化や新しい食品の摂取、消化に適さない食べ物を食べた場合に下痢が起こることもあります。特に人の食べ物や甘い食べ物、脂肪分の多いものはハムスターに適していないことが多いです。
他にも炎症性の腸疾患、消化器の腫瘍、食物アレルギー、消化不良などが下痢の原因となることもあります。これらの疾患は消化器官の機能を低下させ、食物の消化吸収がうまく行われなくなるため、体重が減少する可能性もあります。

 

《考えられる病気》
腸炎寄生虫性腸炎増殖性回腸炎(ウエットテイル)子宮蓄膿症 など

・体毛など見た目の変化

・体毛など見た目の変化

ハムスターはきれい好きなので、頻繁に毛づくろいをして自分の体を清潔に保っています。その一方でストレスや飼育環境、アレルギーなど様々な要因から皮膚病になりやすい動物でもあります。そのため毛並みの乱れや脱毛、赤い発疹や炎症、かさぶた、フケなどが見られたり、ずっと痒がっていたりする場合は不調のサインです。他の病気やケガが原因で体調が悪くて毛づくろいができず、毛並みが乱れるケースもあります。

 

アレルギー性皮膚炎の場合はくしゃみや鼻水、目やになどの症状が出ることもあります。
細菌やカビによる感染性皮膚炎の場合は、ケガや病気、高齢などの原因で免疫力が落ちているときに発症しやすくなります。カビが原因の場合は人や他のペットにもうつる可能性があるため、注意しましょう。

 

またハムスターは腫瘍ができやすい動物でもあります。体内にできた場合は見つけることは困難ですが、体表にしこりができたり、お腹が腫れてきたりした場合はすぐにかかりつけ医に診てもらいましょう。

 

なお子宮など、生殖器の病気が原因の場合も腹部が腫れる、脱毛するといった症状が現れます。

 

《考えられる病気》
アレルギー性皮膚炎感染性皮膚炎栄養性脱毛腫瘍膿瘍子宮蓄膿症(生殖器の病気) など

・眼や鼻からの異常な分泌物

眼や鼻から異常な分泌物が見られる場合は、感染症のサインかもしれません。
涙や目やにが出る、充血している、白濁して見える、まぶたの赤みや腫れ、目の周りのかゆみや痛みが見られる場合は要注意です。

 

鼻水が出たり、鼻づまりを感じたりしている場合は、細菌感染やウイルスが原因で鼻腔や副鼻腔に炎症が起こっていることが考えられます。鼻炎が進行するとくしゃみをしたり、咳をすることがあり、炎症が重篤化すると気管支炎や肺炎などの呼吸器疾患に発展して呼吸が困難になることもあります。

 

また別の原因として、特定の餌や環境刺激に対する過敏反応が原因となるアレルギー反応や、ストレスや不安がハムスターに影響を与えることで、眼や鼻からの分泌物が増加することがあります。ストレスによって免疫が低下し、感染症にかかりやすくなることも要因です。
それ以外にも眼や鼻に異物が入ってしまった場合や怪我、歯の異常や口内の感染が眼や鼻に影響を与えて、分泌物が増えることがあります。

 

なお耳の中から異臭がしたり、耳の周りが赤くなって腫れたり、耳垢や膿が耳の出口から分泌されたりする場合は耳の中で炎症が起きている可能性があります。耳の深部に炎症が生じると耳の中でかゆみを伴うため、かきむしったり、頭を振ってバランスを崩したりすることがあります。

 

いずれも症状が改善しない場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。

 

《考えられる病気》
結膜炎角膜炎マイボーム腺腫鼻炎外耳炎 など

 

 

★ヤシロのペット霊園近郊の動物病院★
・豊中市   モモ動物病院

 

関連記事1:気をつけたいハムスターの病気とその症状

病気を予防するための基本的な方法

ハムスターが弱っているときに出すサインは、その原因によって異なりますが、さまざまな病気を予防する方法は基本的に同じです。
どれも動物を飼う上で当たり前のことですが、どのようなことに気を配れば良いのか、具体的にみていきましょう。

・清潔な飼育環境を保つ

・清潔な飼育環境を保つ

ハムスターの住むケージや寝床を清潔にして衛生的な環境を保つことは健康維持の基本です。
まずは通気が良く、湿気や汚れがたまりにくい環境を保ちます。適切な温度管理も忘れずに行い、ハムスターが快適に過ごせるようにしましょう。
また週に1度は床材を全て取り替え、定期的に全体の消毒を行いましょう。消毒薬を使用する際は、ペットに安全なものを選んでください。消毒後は十分に乾燥させてからハムスターを戻します。
毎日のお世話では排泄物や食べ残しを取り除きます。使用している床材によっては、日常的な汚れを掃除機で吸い取ることも有効です。
汚れや菌の繁殖を防ぎ、感染症のリスクを低減しましょう。

 

ハムスターの飲み水を入れる容器は、毎日洗浄して清潔に保ちます。水が汚れたり、細菌が繁殖することを防ぐために、定期的に交換も必要です。
給水ボトルを使用している場合は、こまめに洗浄して給水口の汚れや詰まりを防ぎましょう。特にボトルの先端部分やノズルは細菌の繁殖しやすい場所なので、細かく洗浄することが重要です。
ハムスターの食器も毎日洗浄して清潔に保ちます。食べ残しや汚れが付着しないように、使い終わったらすぐに洗う習慣を持ちましょう。

・バランスの良い食事を与える

ビタミンやミネラルなど、栄養バランスを考慮した適切な食事を与えることで、ハムスターの健康を支えてあげましょう。主食、野菜、おやつなどをバランスよく与えることが、健康維持の第一歩です。

 

まず主食にはハムスターのために設計された専用フード(ペレット)を与えることが重要です。一般的に販売されているペレットの原料は種子、穀物、野菜、果物などで、必要な栄養素がバランス良く含まれています。
ハムスターが元気に動き回るためには、エネルギー源となるたんぱく質が欠かせないため、高たんぱくのものを選びましょう。なお脂質を取りすぎると肥満や病気の原因となってしまうため、「高たんぱく・低脂質」のペレットが理想的です。
また消化器系の健康を保つために食物繊維も必要なので、小さく切った新鮮な野菜や果物を補助的に与えると良いでしょう。

 

野菜や果物はおやつとして与えることもできます。それ以外には市販のハムスター用おやつやドライフルーツ、ひまわりの種などの種実・ナッツ類、乾燥昆虫などから好みのものを与えてあげましょう。
できるだけ自然な成分でできているものを選び、果物やドライフルーツは糖分、種実・ナッツ類には脂肪分が多いため、与える量に注意が必要です。

 

食事の与え方としては、基本的に1日1回、ハムスターが動き始める夕方ごろに1日分のえさをあげましょう。その際に、前日のえさが残っている場合は必ず取り除いてください。えさの量の目安は、体重の5~10%です。
おやつを与える場合は、食事量のうちの1割以下に抑えるようにしましょう。
またハムスターが適度に水分補給ができるように、常に新鮮な水を提供します。

 

ハムスターの種類や年齢によっても適切な食事内容は異なるため、健康状態や飼育環境などに応じて調整することも重要です。

・口内環境を定期的にチェックする

食欲や活動量、見た目の変化や排泄物の異変だけでなく、ハムスターの歯や口内環境も定期的にチェックしましょう。異変が見られる場合は早期に獣医師に相談し、適切な治療を受けることが重要です。

 

ハムスターの切歯(前歯)は一生伸び続けるため、硬い食べ物を与えることで歯の健康を促進します。
たとえば、適切な大きさに割った堅果や硬い種子をおやつにすることによって、歯の成長を適切に維持できます。
また食物繊維を含む野菜や果物を与えると、歯茎のマッサージや口内の清掃といった効果を得ることができます。たとえば、キャベツの葉やブロッコリーの茎、リンゴの薄切りなどが適しています。

 

なお過剰な糖分や脂肪を含むおやつは歯の健康を損なう原因になり得るため、与える量や頻度をきちんと管理してください。歯の健康維持に不可欠なビタミンDやカルシウムなど、歯に良い影響があるものを選びましょう。
ストレス解消にもつながるため、かじることができる遊び道具やチューイングブロックを提供するのも良いでしょう。

・ストレスや運動不足を防ぐ

・ストレスや運動不足を防ぐ

ハムスターはストレスに敏感です。ケージの置き場所は他のペットの近くや騒がしい場所から遠ざけて、静かで安心感を持てる飼育環境を提供しましょう。
直射日光の当たる場所や極端に温度が変化する場所も避け、快適な環境を維持することが重要です。特に夏の暑さや冬の寒さには注意してください。

 

広めのケージで十分な空間を提供し、動き回れるスペースや隠れられる場所を用意しましょう。遊び道具も設置して、適切な運動を取らせることでストレスや運動不足を予防し、免疫力を強化します。
またハムスターは知的好奇心が旺盛なので、定期的に新しいおもちゃや障害物を提供してあげるとよいでしょう。これにより、精神的な刺激を得てストレスを軽減し、運動量も増やすことができます。

 

ケージの中で運動させるだけでなく、定期的にケージから出して部屋に放してあげましょう。ハムスターボールや安全な運動輪などを使用して、ハムスターが自由に運動できる環境を作ります。
その際にはハムスターが小さな隙間に入りこんだり、危険なものに触れたりしないように、部屋の一部をフェンスなどで仕切って、安全なエリアを作ったうえで、ハムスターが部屋で遊んでいる間は、常に目を離さないようにしてください。
なおハムスターは夜行性なので、ハムスターの活動時間に合わせて遊ばせるタイミングを設定しましょう。長時間放し飼いにすると、逆に疲れてストレスになってしまう場合もあるため、注意してください。

・安全な飼育環境を整える

ハムスターのケージにはいろいろな種類がありますが、金網のケージを選ぶ場合は、金網の隙間が大きすぎないことを確認し、脱走を防ぎましょう。ケガにつながる恐れもあるため、角や縁に鋭いところがないかどうかも、あらかじめ確認しておいてください。

 

ケージ内には安全な素材でできた床材を敷きます。木のチップ、ヘンプ、または無染色のペーパーベースの床材が適しています。柔らかすぎず、ハムスターが掘ったり遊んだりするのに適した素材を選んでください。
またケージ内に設置する隠れ家や遊具は、ハムスターにとって安全なものを選び、怪我や事故を防ぐ工夫をします。プラスチックや金属は噛んでしまうと危険なので、木製の遊び具や隠れ家を提供してあげましょう。

 

ケージの中はもちろん、ケージの周辺にも小さなものやハムスターに有害なものを置かないようにします。特に鋭利な物や化学製品、家庭用の清掃剤や害虫駆除剤などは、ケージに近づけないようにしましょう。

 

関連記事2:ハムスターを迎える前に。特徴や種類、飼育のポイントを知ろう

快適な環境を提供してハムスターと楽しい日々を

快適な環境を提供してハムスターと楽しい日々を

お部屋のスペースを取らず、飼育もしやすく、慣れると手乗りにもなる愛らしいハムスター。しかし小さいからこそ寿命も2~3年と短く、環境によってはもっと早くにお別れすることになる場合もあります。
弱っているときのサインや病気、その予防方法を知って、愛しいハムスターと仲良く楽しい日々を過ごしてくださいね。

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