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インコを迎える前に。特徴や種類、飼育のポイントを知ろう

2024.03.22
インコを迎える前に。特徴や種類、飼育のポイントを知ろう

カラフルで華やかな羽色の美しさや、かわいくお喋りする姿が魅力的なインコたち。
人に懐きやすく、比較的飼いやすいという声もあります。ペットとしての人気も高く、SNSなどでもその姿を目にすることが増えています。

 

しかしインコはたくさんの種類があり、その大きさや性質、寿命などはそれぞれ異なります。そのため、その子に合わないケアをすると、病気になってしまうこともあります。きちんとお世話をするためには、迎え入れたいインコの特徴を理解して、正しい健康管理に努めることが大切です。

 

インコを新しい家族として迎える前に、特徴や種類、飼育に必要なものなどを知っておきましょう。

インコの特徴と代表的な種類

まずはその特徴や、代表的な種類をみてみましょう。

インコの特徴

・体の機能
インコは飛ぶことができ、その特徴に適した翼をはじめとする体の機能が備わっています。翼を動かすための胸の筋肉はとても発達しており、骨や内臓は軽くできています。また体を少しでも軽くするため、頻繁に排泄します。
羽毛は体重の約10%を占め、水をはじいたり保温の役割を果たしたりしています。
なお、鳴くときは鳴管(めいかん)と呼ばれる部分で鳴き声を発生させます。
そして年に数回、新しい羽に抜け替わる換羽期があります。

 

・視覚と聴覚
五感のなかでも特に視覚が優れており、視力は人間の5~8倍あり、色の判別力もあります。空から地上のエサを探したり、敵を見つけたりするためと考えられています。

そして聴覚も発達しており、正確に音を聞き分けて記憶する能力が非常に高いため、おしゃべりができるといわれています。

 

・記憶力が優れている
インコは飼い主を一度覚えたら、忘れないといいます。人を識別して記憶する能力も高く、いつも接してくる家族の顔や声を覚えます。その分、嫌なことをされたらずっと覚えており、それを態度に出し続けることもあります。そうした性質を理解した上で、コミュニケーションをとるようにしてください。

 

・基本的な性格
種類によっても異なりますが、感情豊かな生き物で、人に対して愛情をもってよく懐くといわれています。普段から名前を呼んだり声をかけたりしてコミュニケーションをとると、喜びを見せてくれます。遊ぶことやかじること、壊すことが好きで本能を満たしています。

 

・生活リズム
昼行性のため、夜は活動しません。一般的には、日の出とともに起きて活動し、日没とともに眠ります。しかし、人間と暮らしていると飼い主の生活に影響されるため、夜に明かりで目が覚めたり、朝になってもカーテンが閉まったままで日光が入らなかったりと、不規則な生活を強いられるケースもあります。インコは基本的に12~16時間は眠るため、そのサイクルを意識して日照時間を管理してください。

 

・発情期
年に数回、発情期があります。この時期は攻撃的になるなど、いつもとは違う行動に出ます。

 

・平均寿命
小型インコ……約5~10年
中型インコ……約15~20年
大型インコ……約40~50年

※種類や個体によって、異なります。

 

大型インコは長生きする傾向にあります。いずれも最期までお世話することを考えて、お迎えしましょう。

 

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代表的な2種類のインコ

ペットとしてよく飼われている、代表的な種類です。

 

・セキセイインコ

全長:約20センチ
体重:約35グラム

羽色や模様の種類も多彩で、小型インコのなかでは、最も知られています。
人に懐きやすく、フレンドリーで慣れてくると手乗りもしてくれます。好奇心も旺盛で、コミュニケーション能力も高いため、おしゃべり上手ともいわれています。
鼻の上にあるロウ膜と呼ばれる部分の色で、オスとメスの区別をつけます。

・オカメインコ

全長:約30~40センチ
体重:約90グラム

オレンジ色のほっぺが愛らしいオカメインコは、分類学上ではオウムの仲間ですが、セキセイインコと並ぶほど人気があります。
体色はグレーが一般的ですが、他の品種も豊富です。ノーマルタイプのオスは顔周りが明るい黄色をしています。
頭頂部にある冠羽がトレードマークで、尾羽が長いことも特徴の一つです。和名の由来でもあるほっぺは、チークパッチとも呼ばれ、実は中に耳があります。
おしゃべりは得意ではありませんが、性格は温和で争いごとを好まないといわれ、飼い主にもよく懐く傾向にあります。

 

 

飼育に必要なものと、飼育のポイント

飼育に必要なものと、飼育のポイント

インコが快適に暮らせるように、必要なものを準備しておきましょう。

必要なもの

・ケージ
その子の体の大きさに合ったサイズを選びましょう。両翼を広げたときに、ぶつからない大きさが理想です。また、尾の羽がケージの底などにつかない高さのものを選んでください。小さいタイプだと、ケージ内であまり動き回ることができずに運動不足になる恐れもあります。お手入れのしやすさ、インコの取り出しやすさなどもポイントです。
なお、遮光や保温のために、ケージカバーを使うことが一般的です。ご自身の生活リズムや室温などを考慮して、必要に応じて用意しましょう。

 

・止まり木
飛び移れるように、ケージ内に2本あると良いでしょう。天然木のものや加工された木、自由に形が変えられるロープ製など、種類もさまざまです。止まったときに、足に負担の少ないものを選んでください。

 

・食事
インコの種類によって、何を与えるのか異なります。まずはその子が何を主食とするのか、知っておきましょう。食べる量や適性体重も、種類によって変わります。
インコは一度にまとめて食べることができないため、エサは1日に数回、その子の体格にあった量を与えましょう。

 

☆セキセイインコやオカメインコなどの場合
主食は、シードペレットになります。シードは種のことで、ヒエやアワ、キビなどがミックスされた混合シードが一般的です。基本的には種の皮がついた皮つきタイプを与えますが、幼鳥や健康面でケアが必要な場合は、皮なしを与えることもあります。
またペレットは、シードだけでは補えない栄養素が配合された総合栄養食です。インコのサイズ別や年齢別などのタイプがあるため、適したものを選びましょう。
なお、小松菜チンゲン菜などの青菜類も、副食としてあげられます。できるだけ新鮮で無農薬のものが理想です。おやつもさまざまなタイプが市販されているため、インコの好みにあわせて選びましょう。

 

・水入れとエサ入れ
水入れは、羽やフンが入りにくいケージの外側から設置するタイプが衛生的です。取り付けやすく、水の交換のしやすいものがおすすめです。

エサ入れについては、インコが止まりやすく、食べやすい深さのものが良いでしょう。体勢が無理なくとれるものや、エサが飛び散らないもの、またエサの入れ替えのしやすさなどもポイントです。飛び散り防止カバーがついたタイプもあります。

 

・床材
ケージの底にあるトレーには、フンが落ちるため、新聞紙やペーパータオル、ペットシーツなどを敷いておきます。汚れたら交換しましょう。いずれも誤飲しないように、安全性には気をつけてください。

 

・温湿度計
インコの暑さ寒さ対策のためにも、つけておくと便利です。見やすく、ケージの外側に設置できるタイプがおすすめです。

 

・おもちゃ
運動用やストレス解消用に、ケージ内に1~2個つけておきましょう。インコが移動するときに、邪魔にならない位置にセットしてください。

飼育のポイント

・ケージの設置場所
できるだけ適度に日差しが入り、風通しのよい場所を選びます。エアコンの風が直接当たったり、直射日光が当たったりする場所は避けてください。廊下や玄関など室温の変化が激しく、人が出入りする場所はやめましょう。カラスや猫など、天敵とされる動物が見える場所も避けます。
寂しがり屋で仲間と過ごすことが好きなため、リビングなど人が集まる部屋が良いでしょう。設置する場所が高すぎると落下の恐れがあり、低すぎると落ち着かないため、飼い主と触れ合える理想の高さや場所を探してみてください。

 

・日々のお世話
インコは昼行性のため、1日の日照時間の調整がとても大切です。夜更かしをさせると体内時計が狂って病気になる恐れがあるため、規則正しい生活リズムを心がけてください。
朝は日の出とともに起きるため、ケージのカバーなどを外して明るくしてあげます。エサやりと水やりをしてケージの掃除をすませたら、放鳥して一緒に遊んだり、日光浴をさせたりします。
夜は食事がすみ、日が沈んだら寝る時間となります。ケージを暗く静かな場所に移動させたり、カバーをかけたりして、睡眠環境を整えてあげましょう。

 

・快適な温度と湿度
季節にあわせて、温度と湿度を管理しましょう。
暑いときは羽を浮かせてハァハァと息をしていたり、寒いときは体全体の羽毛を膨らませたりしているため、その子の様子をよく見ることが大切です。
なるべく早くインコの暑さ寒さのサインに気付き、元気になる程度までエアコンやペット向けのヒーターなどを使って、調節してあげてください。

 

・健康管理
衛生的な環境づくりと、健康のための日光浴水浴びが大切です。
インコが快適に暮らせるように、ケージはこまめに掃除しましょう。ケージの底に敷いたシート類は、毎日取り換えてください。そのままにしておくと、フンやエサのくず、脂粉などがたまって飛び散ってしまうので不衛生です。
交換するときには、フンを見て健康状態の確認も行います。

 

また、日光浴水浴びをさせることは、健康維持やストレス発散に効果的です。
日光浴をすることで体内時計が整い、ビタミンやカルシウムなどの吸収を助けてくれます。病気の予防にもつながるため、お天気やインコの体調がよければ、毎日行いましょう。
また、水浴びは体の汚れを落とし、運動不足やストレス解消にも最適です。ただし、なかには水浴びを全くしない子もいるため、無理のない範囲で行ってください。週に1~2回を目安に、常温の水を使って専用の容器で水浴びをさせましょう。

注意点

・事故に注意
ケージから出して放鳥するときは、窓から逃げないように必ず閉めておきましょう。また、インコが誤飲する可能性のあるアクセサリーなどの小物類は、片付けておきます。インコにとって害のある植物も室内に置かないようにしてください。ケガをしそうな家電製品や、ガラスなどの割れやすいものにも、注意が必要です。

 

・与えてはいけない食べ物
ネギ類生の豆類ホウレンソウモロヘイヤアボガドなどは、中毒の原因などになるといわれています。特にアボガドは猛毒のため、絶対に与えないようにしましょう。人の食べ物も危険なので、与えてはいけません。また、アジサイアサガオ、ポインセチアなどの植物も害があるため、気をつけてください。
ここに挙げているのはほんの一部です。重症化するケースもあるため、きちんと調べてから与えましょう。

 

・かかりつけ医を見つけておく
犬や猫などの哺乳類とはまったく異なる性質をもつ、鳥類であるインコの診察を受け入れている動物病院は少数で、特に鳥専門の獣医さんは少ないといわれています。
できるだけ、インコを迎え入れる前に、かかりつけ医を探しておきましょう。かかりつけ医を決めたら、定期的な健康診断を心がけて、予防に努めてくださいね。

 

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インコと楽しく暮らそう

インコと楽しく暮らそう

インコは種類や体格によって正しいケアが異なることもあり、個性もさまざまです。
迎え入れることが決まったら、一日でも長く楽しく暮らせるように、しっかりと環境を整えてあげましょう。そして飼い主として、最期まで寄り添ってあげてくださいね。

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