犬とのお出かけ、知りたい基本マナー
愛犬との暮らしのなかで、一緒のお出かけは、楽しみの一つですよね。
お散歩やドッグカフェ、お買い物や旅行など、いろいろと世界も広がることでしょう。
しかし、お出かけに行く前に、飼い主として理解しておいた方がいいマナーが、いくつかあります。
つい楽しさを優先してしまうと、周りへの配慮やマナーが、おろそかになるケースがあります。すると、他の方からの苦情や、トラブルにつながってしまうかもしれません。
そうならないためにも、しっかりとマナーを守って、楽しいお出かけを実現させましょう。
今回は、犬とのお出かけのときに知りたい基本マナーをご紹介します。
まずチェックしよう、お出かけ前の基本マナー
お出かけ前にチェックしておきたいことは、少なくありません。
いざという時に困らないためにも、必ず確認しておきましょう。
お出かけデビューのタイミング
子犬の場合、一体いつからお出かけ(お散歩)できるのか、悩みますよね。
子犬は生後1カ月半~3カ月頃になると、初乳からの免疫が減っていくため、感染症にかかるリスクが出てきます。これらを予防するために、ワクチン接種の必要があります。
そのため一般的に、お出かけができるようになる時期は、「最後のワクチン接種から、2週間後」とされています。
それと同時に、生後3カ月頃までを「社会期」と呼び、自分以外の人や動物などへ慣れる時期といわれています。この時期を逃すと恐怖心が強くなり、お出かけに行きにくくなる恐れがあります。それを避けるためにも、まずは、抱っこをしたまま少し散歩をするなど、抱っこ散歩で、外の世界をみせましょう。
なお、ワクチンが安定するまでは、直接、地面を歩かせたり、他の犬と触れ合ったりすることは、避けましょう。
犬を迎えた時点で、予防接種を数回、終えているケースがあります。
まずは、動物病院でワクチンの接種スケジュールを確認しましょう。その予定を前提に、獣医師に相談し、いつからお出かけができるのか、判断するようにしましょう。
ワクチン接種
狂犬病ワクチンは、法律で年1回のワクチンの接種が義務づけられているため、必ず受けましょう。
その他の混合ワクチンなども、義務ではありませんが、感染症から愛犬を守るためにも、獣医師に相談し、接種の計画を立てましょう。
ドッグランなどの施設やペットホテルなどでは、ワクチンの接種証明書などが、利用条件になっていることが多いです。
基本的なしつけ
トイレはもちろん、「待て」や「お座り」、「伏せ」、「おいで(呼び戻し)」、アイコンタクトなど、基本的なトレーニングは身につけておきましょう。これらを覚えておけば、ドッグランなどでの呼び戻しやリードの装着など、スムーズにできるようになります。
また、ドッグカフェやお買い物中などは、その場によって守るべきルールやマナーが異なります。
こうした基本的な動作を身につけておくことで、状況や場所にあわせた行動ができるようになるでしょう。
迷子札
首輪には、迷子札をつけておきましょう。
目を離した隙に、迷子や行方不明になることもあります。愛犬の発見時に、すぐに連絡がとれるように、迷子札には、愛犬の名前と、飼い主の連絡先を書いておきます。
ヒート中のメスは外出を控える
ヒート中のメスがいると、周りのオスの犬がその匂いに反応してしまいます。オスが興奮したり、落ち着きがなくなったりして、トラブルに発展する可能性があるため、注意が必要です。
一般的に、ヒート中のメスは、ドッグランや宿泊施設などが利用できないことも多いため、外出は避けましょう。
持ち物
首輪やリードはもちろん、飲み水、おやつ、トイレ用品、洋服、おもちゃ、ワクチンの接種証明書など、行き先に合わせて必要なグッズを用意しましょう。
トイレ用品は、消臭のエチケット袋やティッシュ、マナー用の水に加え、粗相やマーキングが心配な場合は、マナーウエアを着用させると安心です。
また、洋服は体温調節のサポートや、皮膚病の予防、抜け毛対策にも有効です。
その他、シチュエーション別に、下記のコラムで詳しくご紹介しています。
関連記事1:犬のお散歩マナーで心がけたいこと
関連記事2:愛犬との旅行 宿泊先で守りたいマナー
関連記事3:ドッグランってどんな場所? 覚えたいマナーとは
移動時の気になるマナーや注意点
近場でのお出かけに慣れてきたら、車や電車、バスなどを利用して、少し遠出をすることもあるでしょう。
ここでは、そうした移動時の気になるマナーについて、みてみましょう。
公共交通機関などの利用時
電車や新幹線、飛行機を利用される場合、持ち込めるキャリーケースのサイズや重量など、各交通機関によって、ルールが異なります。
基本的には、利用する前に、各交通機関のルールを確認しておくことが必要です。
≪鉄道≫
電車内や駅のホームなどで、愛犬の顔をバッグから出すことや、姿を見せることは止めましょう。動物が苦手な方もいるため、利用時は、愛犬の全身を隠すことが必須です。
また、愛犬が吠えないように、飼い主の匂いのする物や、おもちゃをキャリーケース内に入れておくなど、落ち着かせる工夫をしてみましょう。もし吠え始めたら、周りの乗客の迷惑にならないように、一度、下車をして愛犬の状態を確認します。
≪飛行機≫
一般的には、ペット専用の貨物室に預けられるため、客席へ連れて行くことはできません。輸送されるときの環境については、あらかじめ理解しておきましょう。
また、途中で様子を見に行くこともできないため、搭乗前は、食事とトイレを済ませておきます。
そして、スムーズな搭乗手続きをするためにも、キャリーケースのサイズ規定や同意書の有無など、事前に確認しておきましょう。
なお、犬種や月齢によっては、搭乗できない場合もあるため、注意が必要です。
≪船≫
まずは乗船が可能か、フェリー会社などに確認します。そして可能な場合は、キャリーケースの規定や、船内でのお散歩の可否なども聞いておきましょう。
また、宿泊するタイプの船では、ペット同伴が可能な客室も増えています。その時は、トイレグッズや抜け毛対策グッズなども、忘れずに持参しましょう。客室を出るときも、抜け毛などを簡単に掃除してから、退室するとよいでしょう。
車での移動
車での移動時は、愛犬を車内で自由にさせたり、膝の上に抱いたりするのではなく、必ず安全な場所におくようにします。
走行時は、シートベルトなどで固定したキャリーケースに、愛犬を入れておきます。そうすることで、事故の衝撃をやわらげたり、急な飛び出しを防いだりできます。
なお、愛犬を運転席に乗せるのは、危険運転につながるため、絶対にやめましょう。運転者の視界が遮られるだけではなく、愛犬の行動に気を取られて、運転に集中できなくなります。
窓から愛犬の顔を出すことも、ケガや事故につながるため、止めましょう。
愛犬があまりお出かけに慣れていない場合、いきなり電車などで移動すると、疲れてしまいます。
まずはできるだけ近所で遊ばせるなど、慣らしてから、移動距離を長くしていきましょう。
しっかり準備をして、お出かけしよう
愛犬とのお出かけには、揃えるものや、確認することなど、準備が必要ですよね。
あらかじめ利用する施設や交通機関のルールなどを調べておくと、いざという時に、慌てなくてすみます。
お出かけ当日は、できるだけ余裕のあるスケジュールで行動し、飼い主も愛犬も、ストレスを減らしましょう。
きっと楽しいお出かけの体験が、愛犬の成長にも、つながるでしょう。
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